遅ればせながら、北海道は今、菜の花の季節。
先日、近場の菜の花畑に、ドライブがてら夫と写真を撮りに行ってきました。
春の明るい日差しの中、鮮やかな黄色が心に染みて、なんだかグッときちゃいました。
久しぶりに、ここに戻ってきました。
明日の6月6日が、ココ蔵の四十九日なんですよ。
ココ蔵が旅立ってから、淡々と毎日が過ぎて行きます。
そして、言い表せないような寂しさと感情を持て余す時間が続いています。
しばらくは、涙が止まらない日々で・・・
それでも家事や仕事をしなければならないから、気をまぎらわせながら、目の前の事をこなす、そんな感じの毎日が続いていました。
ただ、家族みんな同じ気持ちだったので、たくさんココ蔵の話をして、たくさん一緒に泣くことが出来たことが救いでした。
少しだけ自分の中に変化が訪れたのは、ココ蔵の月命日の2日前でした。その日は久々に晴れていて、車を運転して仕事に向かう途中、いきなり街路樹の新緑が目に飛び込んできて緑が煌めいて弾けたのです。
毎日見ていたはずなのに、気づけなかった景色…
いつのまにか季節は移り変わり、青々と茂った緑の鮮やかさに、一瞬胸が震えました。
そうしたら、横断歩道を渡る学生達の笑い顔、楽しそうに手を繋いで歩く親子の後ろ姿、風に揺れるチューリップの赤や黄色、そんな細かいことが見えてきたんです。
「あぁ、色がなくなっていたんだ」ってその時思いました。
小説や歌詞なんかで「色をなくした」って出てきた時、私が想像していたのは、モノクロームの世界でした。
でもそれは違った、見えているのに、感じない。
鮮やかさが消え去り、くすんだ煌めきのない世界なんだなって思いました。
なんだか私は、ココ蔵の看取りの時からずっと、ユラユラと水の中を漂っていたような気がします。
ちゃんと戻ってきて、しっかりと現実を生きなければと思いました。
それでも、毎日ココ蔵の仏壇にお水とフードとおやつをお供えして、お花の水を変えて、お線香をあげてチーンとして、逢いたくて涙が溢れる日々は続いています。
なんだか時間の流れの中で、薄いベールに包まれるように、ココ蔵が少しずつ遠ざかっていくようで、それがとても悲しいのです。
とはいえ、明日は綺麗なお花をいっぱいと、大好きなご馳走をいっぱいお供えして、ココ蔵の四十九日の法要を家族で行います。
「大好きなココ蔵が、元気で楽しく虹の橋で過ごせますように。」
また逢える日を信じて、思いを込めてお参りしよう。

